DIYで魔法世界を再建!
「・・・お前の事情は大体把握できた。
 確かに、あっちの世界では魔力そのものがなくても生きていける。だがその分色々と苦労する
 事になるが、それでも構わないか?
 ほぼほぼ自給自足の生活を強いられる事になるし、モンスターと肉弾戦で戦わなければならな
 いぞ。お前は物を作る腕前はあっても、格闘技とかは使えない筈だぞ。」

「いいんです、それで死んだらもうしょうがないですから。」

「・・・笑顔でとんでもない事言ってるけど、一応戦闘スキルくらいは上げてやる。」

そう神様が言った途端、私の体が光り、その光が止んだ直後、急に体が軽くなった感覚だった。今なら飛び蹴りとかも余裕でこなせそう。
そうゆう技ならアニメとか映画で見た事がある。父がそうゆう映画のDVDを保管していたから。物心ついた時から、妹や弟と一緒に見ていたけど、ああゆう『わかりやすい演技』って、見ているとスッキリするし、迫力もある。
よく平日のお昼頃にやってる時代劇も、よくお父さんの膝に座ったまま見ていた記憶がある。番組が終盤に差し掛かると、私は立ち上がって俳優さん達の真似をしていた。
普通の女の子なら、魔法少女とかのファンタジーなアニメを見るのが普通だ。一応私もそうゆうアニメは見ていた。
ただ、そのアニメに出てくるマジックアイテムを自分で作ろうとしたら、あまりのクオリティの低さに、自分で自分に絶望してしまった記憶がある。
だから、若干そうゆうアニメにトラウマがある。その頃の私は材料も適当に見繕っていたくらいだから、失敗しても当然なんだけど・・・。
ああゆうアニメに登場する様な、キラキラとした複雑な形のアイテムを作るなんて、今の自分でも作れるのか怪しい。
・・・まぁ、簡略化すればいくらでも作れそうではあるけど、それでは私のプライドが許さない。むしろ、時代劇に登場する道具などを作る方がよっぽど簡単だった。
刀は・・・さすがに無理があったけど、『木刀』なら簡単に作れる。適した木の棒を見つけて、削るだけで完成するんだから。
道具は作れるから、戦闘スキルさえ上げてくれれば、まぁ・・・何とかなるだろう。強そうな敵だったら逃げればいいし、無理に戦う必要もないだろう。
< 25 / 223 >

この作品をシェア

pagetop