DIYで魔法世界を再建！

つまり、私の『記憶以外』は、全て変わってしまった事になる。だから見た目が変わって違和感を覚えたのだ。もし記憶を引き継がなかったら、違和感すらも感じなかっただろう。
そう、改めて感じた。私の記憶以外の全てが変わってしまった事を。見た目も、常識も、生活も、全てが様変わりしてしまったのだ。
そしてその変わった生活に、とうとう慣れてしまっている私。つまり、生前の生活が『過去の産物』と化してしまった・・・という事。

現実世界でも、この世界と同じ時間が流れているのだろうか？

だとしたら、亡骸となった私は、無事に発見されただろうか？　
それとも、まだ海を漂っているだろうか？



コンッ　コンッ

道具の整備をしながらそんな事を考えていると、部屋のドアがノックされる音が聞こえた。私が「どうぞー」と返事をすると、精霊さんが木の実や野草を抱えて遊びに来てくれた。

「突然ごめんなさい
　ちょっと・・・貴女に『話しておきたい事』があって・・・」

「・・・？？
　まぁ、とりあえず座ってよ。この前作ったレーズンがあるの。」