DIYで魔法世界を再建!
第十八章 雑談しながらの作業が捗るのは何故か
その後、私達は雑談をしながら『糸作り』に精を出した。精霊さんは初めて物作りにチャレンジしたらしいけど、初めてにしては良い仕上がりだ。これなら予定よりもずっと早く、シーツが完成しそう。
この世界の魔法はとにかく万能で、敵を攻撃する魔法もあれば、日常生活を手助けする魔法もある。水魔法と風魔法を掛け合わせて洗濯をしたり、薪無しでも火を生み出せたり。
そういった魔法を学校で習い、魔術の出来で結婚相手すら定まってしまうんだとか・・・。
この世界に生まれた人間は、魔術が自然とできるようになるそうで、努力次第では、王族や貴族に求められる程の実力を身につける事ができるんだとか。
ただ、やっぱりそうゆう高度な魔術を修める為には、相当なお金を出して良い学校に入る必要がある。でもこれは、私が生きていた世界でも同じ事が言える。
私はそれなりの学力が承諾されたから、学費を免除してもらって、私立の良い中学へ入学できた。魔術が基礎であるこの世界でも、同じ待遇があるそうで。
ただ、やっぱり勉学でも魔法でも、『得意』『不得意』は誰でも分かれてしまう。水魔法が不得意な人もいれば、火魔法が不得意な人もいる。私でも不得意な科目があるくらいだから。
ウィバリーさんが苦手だった魔法は、木や草を燃やしてしまう火魔法だったそう。だから食べ物を調理する時には、私と同じく道具を使っていたそう。
でもこの世界では、『道具を使う=魔法が使えない人間』と思われてしまう風潮があったらしく、道具を持っていたり使っていたりするだけでも、周りから『役立たず』と言われてしまうそう。
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