Sweet Love~極上に甘い恋~
「乃南さん」

玄関で立ちすくんでいるわたしに、大森さんが声をかけてきた。

「大丈夫ですか?」

そう聞いてきた大森さんに、
「…はい」

わたしは懐かしさに疑問を感じながら、中に足を踏み入れた。

「今コーヒーを入れてきますから」

そう言って、どこかに行こうとする大森さんをわたしは彼のシャツを引っ張って止めた。

「乃南さん?」

「あの…わたし、初めてきたんですよね?」

そう聞いてきたわたしに、
「何がですか?」

大森さんが聞き返した。

「大森さんの家にきたの、初めてなんですよね?」

そう聞いたわたしに、大森さんが言った。
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