Sweet Love~極上に甘い恋~
「初めて…乃南さんにとっては、初めてなのでしょうね」

焦らすように答えた彼が、何だか懐かしい。

「もう、いいですか?」

大森さんが言った。

わたしは、シャツを引っ張っているこの手を離したくなかった。

離したくなかったから、自分からこんなことをしたんだと思う。

「乃南さん?」

わたしは、自分から大森さんの腰に両手を回していた。

大森さんの匂いが鼻に触れて、華奢な躰がわたしの手に感じた。

初めてのような、だけど懐かしいような感覚をわたしは感じた。
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