Sweet Love~極上に甘い恋~
トロンボーンしか触れていないような指で、躰をなでられる。

抵抗しようとしても、唇と指がそれを許さない。

大森さんの唇と指に、わたしは翻弄されることしかできない。

「――やだっ…」

なでていた指が躰に触れるたび、わたしは声をあげた。

「――やめて…」

抵抗するつもりで出した声は、甘いものにしかならない。

「やめませんよ、お仕置きが終わるまでは」

吐息つきの声で、大森さんにそう言われた。

お仕置きでも何でもないと、わたし思った。
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