幼恋。




私がそう笑うと、椛は苦痛に顔をゆがめて『ふざけるな!!』と叫ぶ。


それ以上叫ばないで。
キズに響いちゃう。


思えば今まで沢山椛には助けてもらったんだもん。気づけないことも多かったけどそれでも椛なりに助けてくれたから。


私はそれでいい。



そう、覚悟を決めて笑う私の足に着いていた椛から貰った輪っかをおじさんは壊して撮って笑った。






「これ、GPSだね?これで居場所は分からない。
おりはちゃん、強要じゃないよって証拠に録音するから『私を犯してください』って言って?
そしたら椛くんの安全は確保する」






椛はその間もずっと『辞めろ言うな』と叫んでいるけどいち早く助けたい私は素直に頷いた。






「私を犯してください。」






これでいい。
私はいつ死んでもいい。むしろ死にたい。


だから私の事より椛が大事だから。
おじさんの狙いは椛じゃなくて私だから。


私が我慢したらいいから。




そう自分に言い聞かせて必死に涙を飲み込んだ。




私の言葉を聞いたおじさんはニヤリと笑うと
私の服をまた脱がせ、椛の目の前で裸にしてきた。



やめて、お願い。



そう願う私の気持ちなんてくみ取ってもらえるわけもなく、おじさんは私の中に深く入ってきた。






「やめろ!!!やめろ!!!!!!おりは!!!!!
お前絶対殺す!!!覚えてるからな!!!!!」






椛はヤクザ集団に動かないようおさえられ、私とおじさんの行為からも目を背けさせて貰えない。






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