幼恋。




私が有澤くんの気持ちを考えていると
有澤くんはニヤリと笑うと叶ちゃんを見た。






「そういう叶くんこそ好きな人とはどうなの〜?椛だって、ねぇ〜?」






有澤くんは叶ちゃんと椛を交互に見てニヤニヤと笑うけど


もしかして2人とも好きな人がいる…?


叶ちゃんは前聞いた時はいないって言ってたし、椛も興味ないって言ってたけどなぁ…。



なんて思ったところで私の胸がチクリと痛んだ気がした。






「うっせーな、余計なこと言うんじゃねぇよ」



「そ、そうだよ、僕は別に…」






2人の反応もなんだから煮え切らない感じだし…。



どうして少し胸が痛むのかは分からないけど、なんとなく深くは聞きたくない気がした。




と、私がなんとも言えない気持ちになっているとガラッと教室のドアが空いて

ご飯を食べていた私達はお客さんだと思い慌てて立ち上がると…。






「やっほ、ごめんね休んでて」






と、現れたのは架子ちゃんだった。





申し訳なさそうにしつつも表情や雰囲気はすっかり元の架子ちゃんに戻っていて


私は思わず駆け寄って抱きしめてしまう。






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