入れ替わったら彼の愛情をつきつけられました。
プロポーズ
アパートから逃げるように出てきた美緒は気が付くと大河のマンションへ戻ってきていた。


ふかふかの高級ソファに身を沈めると暗い気持ちが襲い掛かってくる。


陽菜のまっすぐな笑顔を思い出すと涙がにじんできた。


一瞬その涙を押し込めようかと思ったが、今は誰もいない。


一度思いっきりないてスッキリするのもいいかもしれない。


そう考えた美緒は涙が流れるままに任せた。


ボロボロとあふれ出した涙は簡単には止まらない。


両手で顔をおおい、子供みたいにおえつを漏らして泣く。


泣いている間頭の中に浮かんできたのは、やっぱり大河の姿だった。


ピシッとノリの利いたスーツを着て仕事をこなす大河。


上司、後輩から信頼があり、いつでもみんなの中心にいる。
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