いつでもキミが


「私は、はじめちゃんのことが……大好きです!」

「……うん。俺もです」

はじめちゃんはそう言うと、私の体をゆっくり抱きしめる。
そしてチャイムが鳴るまで私はずっと、はじめちゃんの腕の中で何度も「好き」だとしつこいくらい呟いた。

そうするとはじめちゃんの心音は大きくなって、私はまた幸せになる。

ずっと私は鞠の王子様で、自分が誰かに好きになってもらえるなんて、思ってもみなかったんだ。

「はじめちゃん…ずっと私のそばにいてくれて、…好きでいてくれて、ありがとう……」

いつも幸せをくれるこの優しい人に、今度は私が幸せを返すから。

だから、これからも……
はじめちゃんのそばに、いられますように…ーー


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