いつでもキミが
つーか俺、足掻いてんのか…?
必死に見えんの?
あいつにはどんな風に……
そんなこと、気にもしてないか。
小野寺繭。
背は小さめなのにバスケはすげーうまい。
双子の姉のためならなんだってするくせに、自分は人に頼ることを知らない。
甘えられない状況だったのかもしれないが、しっかりしすぎて逆に心配になる。
ちゃんと休めてんのか、息できてんのか。
弱音も吐いていい。
辛いなら泣け。
きついなら無理すんな。
あいつ見てたらそんなことばっかで。
徹から聞いた。
"鞠ちゃんと付き合うことになった"と。
その経緯も。
あいつはどんな気持ちで姉の背中を押し、自分の好きなやつのもとへ行かせたのか。
もっと欲張れと思う。
もっと自分のために動けと思う。
感情を押し殺さなくていい、と。
"はじめちゃんは私のライバルだっ!"
ライバルでも友達でもなんでもいいんだ。
何もしてやれないけど、俺があいつにあげられるものなんか、これっぽっちもないけど……ただ、俺はあいつのそばにいたい。ーー