天然お嬢と双子の番犬さん
鞠は怒りで震えている。
「だから言ったのよー!ああいう男は裏があるって!」
そういえば、和と湊の転入初日にそんな話してたかも。
「それで?」
「んえ??」
真顔に変わった鞠に向かって変な声がポロリ。
さっきまでの怒りは何処へ行ったんだろ?
「どう思ってるの?結局のところは」
…どうって??
首を傾げた私に近づいて来た鞠。
「何をされたか、あたしは花に問いただす事はしないわ。無理に聞く話じゃないと思っているの。言いたくなった時で構わない…言わなくてもあたしは花の事が大切で、親友である事には変わらないもの」
鞠…。
「ただ…どうしても許せない事をされたなら、いくらあたしが誘ったからと言って連れてくる事なんてしないでしょ?
でももし…もし、無理矢理”連れて行け”なんて言われているならあたしは全力で花を守るわ。ダーリンにも事情を話して協力してもらう事も出来るのよ?」
真剣な表情。
握られた手に力が加わってくる。
心配してくれてるんだ。
その言葉が凄く嬉しい。
「…あのね。これは和と湊は関係ないんだけど」
「良いわよ。何でも聞いて頂戴」
鞠は物知りだから知ってるはず。
「セックスドラックってなに?」
「───────ゴホッ!!」
鞠の盛大な咳が響き渡った。