天然お嬢と双子の番犬さん


「っ!?」



チュウ、とストローで何かを吸うような音…小指と薬指が吸われた。

離れた時には、湊の唾液が指に絡んでいてふやけていた。



湊は何も言わないまま左の頬にキスを落とした。…感触でそう思っただけだけど。



キスは段々と下に降りてきた。



「んんっ、」



首筋をなぞるのは唇ではなく舌。



っ、変な声出そ…う。



くすぐったい。
…だけど堪えた。



さっきの…湊、怖かった。
見えないってだけで更に。



下唇を噛む。



手首に乗っていた湊の半分の体重が軽くなった。手が離れたのだ。


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