天然お嬢と双子の番犬さん
五章
恋愛小説の行方
打撲が完全に治っているわけでもなく。
「打撲が回復するまで…いや、当分和と湊は今まで通り学校に通え」
そんな言葉がパパの口から出てきた。
嬉しい月曜日の始まりだった。
「仕方なくだからな?勘違いすんなよお前等!」
指差す相手は制服姿の和と湊。
その次にリヒトさんの方を指差した。
「元はと言えば!お前が学校に行けてればなぁ!」
「…はぁ、本業もやる事が条件でしたの忘れましたか?それに…私が女嫌いな事知っていますよね?」
「むぐぐぐぐ…」
やり取りを見ていると本当に酒井先生みたいだ。
「花さん、」
「え?あ、はい!」
「何かあればこれを押してください」
渡されたのは、丸ロケット型のペンダント。
開くと中にボタンみたいな物が付いてる。
「GPSが入っていますので常に身に着けていてください」
へぇ、初めて見た。
……でも、
「和と湊はこんなの無くてもすぐ来れたよ?」
「……お嬢の言う通りだね」
「……確かに。俺等は使ってねぇな」
直ぐ奪われたペンダントは、目の前で握りつぶされた。
………えっ。
「不良品だった事忘れていました」
「そうなの?それなら今度新しいの貰うね!」
「いえ。今ので最後の在庫でした」
ええ!それじゃあもう付けられないじゃんっ!