離縁するはずが、エリート外科医の溺愛に捕まりました


「白くて、透き通った肌……みのり、綺麗だ」

「達樹、さん」

「まずいな……今は、あんまり呼ばないほうがいい。暴走しそうだ」


 振り払うように自分の着るⅤネックシャツを脱ぎ去った達樹さんを目の前にして、私の心臓は改めてバクっと大きく音を立てる。

 着衣では想像もできない、鍛えられた筋肉が美しい体躯。

 さっきも私の鼓動を激しく高鳴らせたその逞しい体を目前にして、平常心を保てるはずもなく。

 どこを見たらいいのかわからず顔を背けると、胸元にチュッとキスが落とされた。


「ひゃっ、あっ」


 達樹さんの手が探るようにワンピースの生地を潜り、肩に触れてくる。

 ブラの肩紐がその指先に引っ掛けられ、簡単にするりと落とされた。

 全く余裕のない私は、次々と身に起こる甘い悪戯に頭の中は真っ白に。

 自分のものとは思えない声がつぎつぎと出てきて、私は両手で口を覆う。

 恥じれば恥じるほど達樹さんは意地悪な微笑と共に私に触れ、いつの間にか身にまとうものはすべて取り除かれていた。

< 77 / 145 >

この作品をシェア

pagetop