どうしているの?ねぇ、先輩…


「はいはい、じゃあ洋平によろしくね」


洋平と西沢さんは、俺たちが高校を卒業すると同時に付き合いだした。

生徒会で出会って以来、ずっと猛烈にアプローチを続けていた洋平の恋は、高校生活の終わりと共に奇跡的に成就。

園芸関係の専門学校を卒業した洋平は、今や立派な社会人としてその道の職に就いている。



「じゃあ私、1人でダーツしてこよーっと」



西沢さんを見送ったあと、いちかはまたダーツをやりに俺たちの傍を離れていった。

カウンターに残された男2人、なんとなくビールを飲み続ける。


「洋平と西沢さん、うまくいってるみたいだね」

「そのうち結婚するんじゃねぇの、あの2人」

「かもね」


2人が付き合いだして、もう3年。

それはつまり、俺たちが高校を卒業して3年が経ったということだ。


< 415 / 550 >

この作品をシェア

pagetop