分岐点  ~幸せになるために

そう言えば 去年の今頃。

私は 毅彦と 付き合い始めた。


毅彦と 付き合っていた 半年と

頼太と 付き合うようになった 半年。


この一年は 私にとって 激動だった。


まさか 自分が 不倫をするなんて。


ほんの 些細なきっかけで 

半年も 続いた関係。


毅彦と 付き合っている間は ずっと

心に 何かが 引っかかっていたような気がする。


会えない時間は 家族と過ごす毅彦を思い

見捨てられたような 寂しさを感じ。


毅彦と 一緒にいる時は 

奥さんや子供に 罪悪感で いっぱいだった。


不倫の恋って 変な高揚感があるから。


今 考えると あの時の気持ちが わからない。

多分 毅彦も 同じだと思うけど。


不倫をしている自分に 酔っていた。


無責任で 自分本位な関係だけど。

束縛されることも なくて。


恋愛の いいとこ取り…


こんなこと 続けていたら 駄目になるって

私は どこかで 感じていた。



私を 明るい道に 連れ戻してくれた頼太。


今は あの頃の 心理が 信じられない。










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