【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。
そして妊娠してから2週間が経って、わたしの決意が固まろうとしていた。……麻美はどんな決断でも応援する。そう言ってくれた。
だからこそ、〈生みたい〉と思った。わたしのお腹に宿っているこの小さな生命。わたしの赤ちゃん……。
大切にしていきたい。わたしは生んで、父親がいない分、しっかりとこの子に愛情を注いであげようと思った。この子のためなら、何でもしてあげたい、そう思った。
そして麻美と一緒に役所に行って、母子手帳をもらってきた。マタニティマークのキーホルダーももらって、カバンにつけた。
生むと決意した以上、この決意を揺らいだりしないと思った。もし父親がいなくて悲しい想いをさせてしまったら……なんて思う。
だけどそんなことを忘れさせるくらいに、この子にたくさんの愛情を注いで育ててあげたい。……例えシングルマザーになったとしても、この子だけは守りたいと思った。
わたしの大切な宝物。そして大切な家族になる子だから。