【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。




 「すいません。おかわりください」
  
 そう口にしたその時……。

 「お姉さん、飲みすぎじゃない?」なんて言葉が隣から聞こえてきた。
  
 「え……?」

 誰だろう?そんなことを思いながら立っているその人を見上げると、そこには見知らぬ男性が立っていた。

 カッコイイ……。誰だろう……?

 「そんなに飲んだら、体壊しちゃうよ?」
 
 「あ……えっと……」

 なんて言われても、なんて返事をしたらいいのか分からなかった。 
 
 「ね?今日はもう、飲むのやめにして、俺と楽しいことしませんか?」

 それは突然の言葉だった。右隣りに座っている彼を見ると、彼は頬杖をつきながらわたしのことを見つめていた。

 「……えっと、楽しいこと?」

 「そう。楽しいこと。ね?お酒飲むよりも、楽しいと思うよ?」

 「…………」

 そんなことを言われても、楽しいことが何なのか分からない。だけど隣にいるその人が、明らかにイケメンだということは分かった。 

 
 
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