【完結】一夜の過ちで身籠ったら、夫婦が始まってしまいました。
「お待たせ朱鳥、黒豆茶はいったよ」
那智さんが目の前にマグカップを置いてくれた。確かにマグカップから黒豆茶のニオイはするけど、なんとかこれなら大丈夫かもしれない。
そして淹れたての黒豆茶を一口飲むと、黒豆茶の香りと風味がほんのりと広がって、とてもおいしかった。
「……美味しいです。クセも少なくて、飲みやすいです」
これなら飲みやすい。3月になったとはいえ、まだまだ肌寒くて、家の中ではカーディガンとか着ないと過ごしにくい気がした。
「本当だね、美味しいね」
「うん。美味しい」
「つわりどう?大丈夫そう?」
「うーん……ダメといえばダメかな? 昨日はカルボナーラのニオイが本当にキツくてダメだったし、何を食べても吐いちゃって……。食べなきゃいけないって分かってるんだけど、食べたくなくて……」
「そっか……。何か食べられそうなものとか、ある?例えばゼリーとか、プリンとかは?」
「プリンはどうか分からないけど……ゼリーなら、食べられそうです」