溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。

さてと。


私もお昼を食べる場所を探そうっと。


萌花ちゃんが嶺亜とお昼を食べるときは、私はいつもひとりで食べている。


他のグループに入れてっていう勇気もないし。


萌花ちゃんならまだしも、私なんかじゃ入れてくれるグループなんてないよね。


今日はぼっち……? っていうクラスメイトの視線から逃げるように、私は中庭にやって来た。


ここにも結構人がいた。天気がいいからかな。


まだ空いているベンチがあったから、私はそこに腰を下ろした。


今日はサンドイッチを作って来たんだ。


タマゴサンドにツナサンドにベーコンレタスサンド。


実は、萌花ちゃんにも分けられたらなあって、多めに作ってきちゃったんだよね。残りは帰ってからおやつにでも食べよう。


「いただきます」


両手を合わせて、サンドイッチを口に入れた。


うん美味しい。
< 36 / 367 >

この作品をシェア

pagetop