極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です



「隼理くん……?」


「ありがとう、夕鶴」


「隼理くん……」


 温かい……。

 私……。
 すごく幸せ……。

 隼理くんの温かさに包まれている。
 それはとても幸せ。

 これからも、ずっとずっと隼理くんと一緒にいたい。

 私はそう思いながら隼理くんの腕の中に……。


 隼理くんが私のことをぎゅっと抱きしめる。

 …………。

 やっぱり。
 やっぱり慣れそうにない。

 今までに何度も隼理くんに抱きしめられているのに。
 今も変わらず、こんなにもドキドキしている。

 ドキドキし過ぎて。
 それが隼理くんに伝わってしまいそう。


「……夕鶴……ドキドキしてる?」


 ……‼

 やっぱり隼理くんに気付かれているっ?


 こういうとき。
 どういうふうに返答すればいいのだろう。


 正直に『ドキドキしてる』と言えばいいのだろうか。


 でも。
 正直にそう言うのも。
 なんだか恥ずかしい。


「……やばい……
 俺……今、すごくドキドキし過ぎて、どうにかなりそう……」


 えっ⁉
 隼理くんもっ?


「……夕鶴は……?
 夕鶴は俺にドキドキしてくれてる……?」


 そんなの、当たり前だよ。


「……うん……」


 素直にそう返事をすることは。
 ものすごく恥ずかしいけれど。
 小さく頷きながらそう返事をした。


< 37 / 148 >

この作品をシェア

pagetop