元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
元ヤンキー男子のアプローチの仕方
「千花ー!!」

咲は教室をバンっと開けて、私を呼んでいた。
クラスメイト達は、同時にドアの方を振り向く。

私たちの何げない言動でも、私のクラスメイト達は反応してくれる。

普通に話したいんだけどなあ。
クラスメイト達とは、たまに話すくらい。 

私と咲はいつも一緒にいるけど、クラスメイトたちはどういう風に私たちを見ているのか気になった。

「なに。咲」

私は脳内でクラスメイト達のことを考えていたが、表面上、冷静沈着に私は自分の机に座り、携帯を弄っていた。

「見て!これ!」

咲は珍しく慌てている様子で息を切らして、私の机にある紙を置いた。

それは、私のことが書かれていた。

「はあ?ファンクラブ共達なにしてんの?」

私は咲と同じ大きい声を上げて言った。
クラスメイト達は、なんだなんだと言わんばかりに私たちを見てくる。

そうだよね、私もなんだと思うわ。

「見てくれましたか?千花殿」

ファンクラブ共の一人が、いつも殿づけしてくる男子で、私がいる教室に入ってきた。

今日はフアンクラブ共の一人だけが私の所に来た。珍しい、いつも五人なのに。

「今、見た!これはなんだ!」

私は自分の机にバンっと叩いてから、ファンクラブ共の一人を見た。

それは、私のことが書いてあった。
私の魅力をみんなに知ってもらおうとしたのは分かるが、あまりにも詳しく書かれていて、恥ずかしくなった。

年齢、呼び名、血液型、好きな歌手、人間関係、部活、勉強など詳しく書かれていて、学校全体の張り紙として貼っていたのだ。
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