またいつか君と、笑顔で会える日まで。
仲良しグループも固定化され、教室内の人間関係が浮き彫りになる。

このクラスのスクールカーストのトップに位置していたのは誰の目から見ても間違いなく一橋リリカだった。

彼女のことは入学当初から知っていた。

とにかく明るく誰とでも仲良くなれるリア充かつコミュ力の塊。そしてなおかつ、見た目もド派手だ。

背中まであるベージュアッシュのストレートの髪。

ブラウンの縁ありのカラコン。最先端のメイク。

ぱっちりとした大きな二重の瞳に小ぶりの鼻。つやつやで形のいい唇。

笑うと口元には真っ白な歯並びのいい歯がのぞく。

手足はすらりと長く、余計な脂肪は一切ないように見える。

とにかく彼女のすべてが美しく眩しい。

女の私ですら彼女の容姿にはどきりとさせられる。

それでいて、学力も常にトップ。

入学式で名前を呼ばれて壇上で彼女が新入生代表の挨拶を始めた時私は驚きであいた口がふさがらなかった。

例年、新入生代表挨拶は首席合格した生徒が務めていたからだ。

私の通う青光高校は県内でもトップクラスの進学校だ。

わき目もふらず必死になって勉強してなんとかギリギリラインでこの学校に滑り込めた私は驚愕した。
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