スマホとゲームが手離せなくて。
強引な彼の言いなりには簡単にならないけど、その内…その内ね、素直になろうかな。

「那由多さん。
 これからはちゃんと態度で示して下さいね。」

少しずつ、距離を縮めようとする私には強引さが必要なのかも。

「栞奈。
 着替えて出掛けよう。
 足りない物が沢山あるだろう?」

「え?はい!」
予想外の提案でもう少し縮めようと思う。
よくよく、部屋を見渡すと確かに家具や食器、生活に必要最低限しかない気がしてお買い物を行った方が良さそう。
今まで使っていた物たちは友人カップルが使うだろうし。

「栞奈?準備出来た?
 腹へったからまずは腹ごしらえするか。」

「はい!」

ガチャもイベントも不参加だったけど、リアルな恋愛も楽しいかもしれないと彼の隣を歩いていく。

「此処な。
 引っ越しそばでも食おう。」

店内に入りお座敷へと案内され、彼の後ろをついて行く。
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