スマホとゲームが手離せなくて。
課長のお兄様と挨拶を済ませ、有ちゃんたちは私の荷物を運んできただけ、との事でそそくさと帰ってしまった。

「な?栞奈、俺が言った通りだろ?
 あの二人の恋路を邪魔するのは良くないぞ。
 持ってきてくれた荷物は寝室に置いてあるから、栞奈のクローゼットに入れて。」

ほら見ろと言わんばかりのどや顔で言われた・・・。
それと、一つの疑問符が。

「へえ?
 私のクローゼット?
 課長、」
課長と呼んだ瞬間にかぶせてきた。
「チガウ。」

名前呼びがまだ慣れず、つい課長と読んでしまう。

「那由多さん…昨夜からどうしたんですか?
 何だか生き急いでいるというか…」

「人を病人扱いするな!
 別に急いでない。かなり、待った。
 三年待ってやったんだからな!」

(職場では一切、私の事なんて興味が無さそうにしてたくせに!)

「全く、気付きませんでした。
 いつも鬼の形相だったし…」

「栞奈?まだ分からないのかよ。
 職場でヘラヘラしてたら他のやつに示しがつかないだろ。
 まあ、結婚も無事に決まった事だし奴等もやっと落ち着いたかって祝福してくれるから。
 栞奈は安心してお嫁にこい。」

イベント発生キター---!!!ってチガウ。
でも、本音いうと那由多さんの気持ちは嬉しいと思う。。
「はい。」と答えようか悩む。
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