婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。
協力なさい!!
「不躾にすみません。あなたは、人間ですか?それとも獣人ですか?」

「私は、サンミリガンの獣人でジンと申します」

「それでは、動物の姿を見せてください」


占いを希望する客には、獣人であればあらかじめ獣の姿を見せることが明記されている。そのため、不快に思われることなく、すぐに姿を変えてくれる。


「私は犬の獣人です」

私の目の前にいた男性は、シェパードに姿を変えた。
なるほど。視線に隙のない彼は、まさしくこの犬種だ。


「それで、どんな内容を?」

「実は……私の息子を探して欲しいのです」

「息子さんを?」

「ええ」


話を聞けば、思いの外大きな内容だった。








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