白いジャージ ~先生と私~
教師という職業は、

なかなかしんどい。



生徒を一人一人気にしながら

毎日自分の仕事もする。

ヒイキせず、平等に接しなければならない。


呼ばれれば、

いつも笑顔で答える。



正直、女子高生に恋する自分が信じられない。


新米教師だった頃から、なぜか生徒から告白されることが多くて、


ちゃんと先生として俺を見てほしかった。


会議で議題にされたり、

親から怒鳴られたり、



生徒との恋なんて

ありえない・・・




そう思ってた。



お前に会うまでは・・





お前が俺に微笑むたびに、俺の心が揺れるのを感じて

自分ではコントロールできない気持ちが怖かった。



俺はお前を見てる自分に気付き、

誰よりもお前の気持ちがわかるようになっていたのかもしれない。



お前の声のトーンで機嫌がわかった。

お前の背中の叩き方で元気かどうかわかった。


お前が寂しい目をしてたことも気付いてた。


俺の胸で泣いてるお前を俺は守りたいと思った。


卒業まで、俺を好きでいてくれ、と願ったよ。



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