白いジャージ ~先生と私~

今日は、私達女子は体操をして、板を付けて歩く練習をするだけ。

男子は、もう滑ってる。



へぇ。


クラスのお調子者の山崎もああやって滑ってるとまあまあかっこいいじゃん。


こうちゃんの話そっちのけで、みんなはクラスの男子の品定め。


教室では見えないみんなの姿に、女子は盛り上がる。


私は


大好きな先生を捜す。



もしかして?



まさかね。




え!?



「あれ、誰!?もしかして、うちらの高校の先生?」

「誰あれ?あんなかっこいい先生いないよ〜」



みんなの注目を浴びるその人は

間違いなく


先生だった。



まだ本気を出した滑りじゃないのはわかる。


ウォーミングアップ程度の滑りで、

みんなの目を釘づけにする。



かっこいいよ。


せんせい。

下まで滑ると、サングラスを取って、他の先生と話す。


「まじ?新垣?あいつ、かっこよすぎじゃん。」


近くの女子が騒ぎ出す。



また

私の胸はチクンと痛む。


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