白いジャージ ~先生と私~
「50年以上会わなくても、好きでいられるんだね・・」

お姉ちゃんは、日記に視線を向けたまま呟いた。


そうか・・・


そうなんだ・・・



愛って、そばにいるとか


話すとか

触れるとか



そんなのがなくても


続くんだ。



おばあちゃんは、おじいちゃんが亡くなるまでの時間を

宝物のように大切にして、


おじいちゃんと一緒に生きてきたんだね。



おばあちゃんは寂しかったわけじゃない。


おばあちゃんの心の中には

ずっとおじいちゃんがいたから。



おじいちゃんという存在が

おばあちゃんを支えてた。



そばにいてあげられないけど

触れることはできないけど


おばあちゃんの一番近くで

おじいちゃんはおばあちゃんを見守っていたんだね。



毎日おじいちゃんに語りかけていたおばあちゃんは

おじいちゃんと一緒に生きてた。



だから、あんなに強く

優しく

温かい人だったんだ。



おじいちゃんがいたから、おばあちゃん笑っていられたんだ。
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