Livre magie〜桜色の魔女〜
ニ 事件の調査協力
悪魔を見てから数日。僕は夢のことを忘れるため、小説執筆に集中する日々を過ごしていた。夢のことを忘れるため、食事やお風呂以外はほとんど机に向かって執筆をしている状態だ。

「ノワール、ちょっといいか?」

小説の一章を書き終え、疲れてしまった肩を揉んでいた時、リオンが部屋に入ってきた。リオンは出かける時用のコートを羽織っている。

「ちょっと最近外に出てないだろ。散歩、一緒にしないか?太陽の光に当たらないと体に悪いぞ」

リオンはそう言い、僕にコートを放り投げる。僕の着ているローブと同じ黒いコートだ。もう強制的に連れ出すつもりらしい。

「わかった、行くよ」

僕は苦笑しつつ、コートを羽織る。そして、どこか嬉しそうなリオンに手を引かれて久しぶりに外に出た。風が気持ちいい。外に数日出ないだけで、外の空気が新鮮に思える。

僕とリオンは話をしながら森の中を歩く。リオンは楽しそうに大学の話をしていた。その時、「リオ〜ン!」と明るい声が聞こえてきた。
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