セフレのテラダ
合コン
南さんから合コンに誘われた。

「たまちゃんさ、テラダと付き合ってる?」

そんな問いに思わず「いやいや、何言ってんですか」と答えたら、メガバンクとの合コンに誘われたのだ。

4対4。
女側はいつもの、南さんが集めたメンバー。
南さんが一番高嶺の花になるようなメンバー構成だ。

合コンは9月の、テラダの時以来。

テラダよりもいい人がいたら、私はちゃんと向き合おうと思っていた。

いつまでもテラダとダラダラ体の関係を続けているわけには行かなかった。

お店は向こうの人が決めたところ。
待ち合わせ場所のモニュメント前に分かりやすくスーツ姿のサラリーマン4人が集まっていた。

南さんが「こんばんは〜」と近づいていく。

一体どこで知り合うのだろう。

サラリーマン4人は、なんとなく、地味だった。
年齢は同じくらい。
頭は良さそう。

だけど、モテないような気がした。

南さんを見て4人とも緊張しているのが見て分かる。

私も「こんばんは」と近づく。

みんな、真面目そうだ。
私はテラダの時よりずっと警戒心を解いていた。

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