セフレのテラダ
契約
私はバカだ。

やってしまった。

朝5時過ぎ。
ホテルのベッドで後悔する。

「おはよ。」

隣のテラダが眠そうに言う。

「おはよ。」

まだかなり酔いが残ってる頭。

なのに悲しいことに覚えてる。

日本酒飲んだあと、結局終電なんてどうでも良くなっちゃったこと、テラダが私を支えながら「帰れる?」と確認してきたこと、そして私が「帰れなーい」と酔っ払った状態で答えたこと。

お互い黙々と服を着る。

覚えてる。

腕に絡みついたのも、誘ったのも私からだ。
「まだ帰りたくない。」と言ったのは私だ。

なんでそんなことを言ってしまったんだ。

後悔先に立たず。

シャツを着るテラダの表情からは一切感情は読み取れない。

「タクシー呼ぼうか?」

サラッと聞いてきた。

「いや、始発が出るからそれで帰る。」
「ふーん。」

相当眠い頭。
早く家のベッドでしっかり寝たい。

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