シュガー ガール
プロローグ
人の輪が怖い__



それは、幼い時から私に植え付けられた恐怖心で人が集まった場所が極端に苦手。



まだ、2人きりなら話せる。

でも、大人数になると緊張して言葉が全く出なくなるし、話に入るタイミングが掴めない。



そんな私の通信簿に毎年書かれていた、3つのメッセージ。



【団体行動が苦手】
【空気が読めない】
【感受性が異常な程に強い】



その3つの特性故に、私は変わり者扱いされてきたし、人にはあまり好かれない。



もちろん、わざとそうしている訳じゃない。



せめて、空気だけでも読もうと思って人の顔を伺う日常に疲れてしまっている程だ。

しかし、どんなに気を使っても空気が読めない私は、突然突拍子もない事をしてしまうらしい。


よく怒られる。しかし、どこで空気が読めていないのかすら分からない事が多く、自分の弱点を直し用も無いと言えばそれまでだ。



『変わり者』の対義語は『常人』な訳で、私は普通になりたいと思いながら、常々生きている。




どこか暗い雰囲気のせいか、友達は数えるくらいしか居ないのが現状だ。


こんな自分が大嫌い__




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