ゆるされないと、わかっていても




「やっぱり私真尋先生のこと好きみたい。」




「わかってたよ~!だって文化祭で私が将先生に着て欲しい服聞くって言ったら目がとろんってして『いいなぁ、私も聞きたいなぁ』って心の声ダダ漏れだったもん。」



嘘!?そんなことまでバレてたとは



恋愛になると一気にバレやすくなるのかな、気をつけなくちゃ



「将先生に聞いたらなんて?」



「それが聞いてよ!本当にひどいのあの人!」



まるでお酒が入ってるかのように愚痴り始めた



「他の女子にも何着て欲しいですか?っていっぱい聞かれてたさ、そこまではまだ100歩譲っていいの。」



わーさすが清水先生モテるなあ



「でもよ!その女子とかにはドレスとか可愛いんじゃない?とか言ってるのに私の時だけなんて言ったと思う?」



「『割烹着似合うと思うよ』って!!!!ふざけんなっつーの!!」



「はははは!割烹着て!」



清水先生って意外と面白い人なんだ



「ちょっと藍笑いすぎ!もう将先生なんて知らない!」



ぷうっと頬を膨らませる莉々華がとっても可愛い



恋してると女の子は可愛くなるって言うけどこういうことなんだな



「絶対冗談だって!可愛い服着てランウェイ歩いたらきっと清水先生莉々華のことかわいいって思ってくれるよ。」



「そうかなあ。そういえば、藍は何着るの?」



「私は…



私がドレスなんて言ったら柄に合わなすぎて絶対引かれる!



「ドレス?」



そんな私の気持ちを察したかのように莉々華が聞いてきた



何も言わずこくりとうなずく



「さては真尋先生にドレスが良いって言われたなぁ〜おいおい!」



何もかもお見通しだ



またうなずく



「かわいいやつめ〜!ドレスの人多いから恥ずかしがんなくていいんじゃん?」



そうだよね、強い気持ちでいかないと



「私も可愛いドレス作って見返してやりたいから頑張ろ!」



「うん!」








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