サプライズは素直に受け取って。
初めて会った時から早10年の年月を掛けて僕は君を落としに行く。

四季ちゃんが赤ちゃんを抱っこしている写真を貰ってから一年が経とうとしている12月初旬。
待ちに待ったその日がやって来た!!


***


ノー残業デーのこの日。
好きな人とまだ付き合えてない僕は行くところも無く、真っ直ぐ自宅へ帰り適当に夕食を食べ、適当にテレビを観たりスマホを弄っていた。その時ーーーー。

『12月×日だけど、空いてるわよね?
 四季に会わせてあげるから、素敵なカフェ探しておいて。
 場所が決まって予約したら詳しい事をメッセージで送って。』
朱莉さんからの突然のメッセージに釘付けになる。

!?
やっと。
やっと、スタートラインに立てる。
もう、何年待ったのか数えられなくなる程に。

ああ、もう、会う前から泣きそうになる女々しい自分が恥ずかしい。
カフェの場所は既に決まっている。

早速、予約のメッセージをカフェのオーナーに送る。

『こんばんは。
 湊介さんに頼みがあるのですが。
 以前話していた、僕の片想いの相手である、母のクリニックの看護師さんと会えることになったので湊介さんの店に行っても良いですか?
 やっと、スタート地点に立てそうです。
 彼女のお姉さんが取り持ってくれるので三名で伺います。
 12/×の11:30で大丈夫ですか?
 僕は彼女たちより早めに伺います。
                 玲央』

『了解。
 玲央!頑張れよ!
 とっとと、捕まえて逃がさないように。
 じゃ、11:30にカフェで。 
 俺も彼女を喜ばせられるように、腕に縒りを掛けるからな。           湊介』

もちろん、約束する。
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