サプライズは素直に受け取って。

嫌々ながらも姉に引きずられるように目的地まで行くーーーー。
私はただただ、どうやってどのタイミングでフェードアウトしようか。それを考えるので必死で何処に連れて行かれたのか。。。！？
美味しいそうな匂いに誘われ、香りのする方へ顔を上げるーーーーー

「うっわあ～」
「四季、こういうお店好きだと思った！」

ドストライクな喫茶店にしばしの感動。
二階建ての一階が喫茶店になっていて、茶色のレンガ造りの壁に焦げ茶色のドア。
ドアの上や窓には赤い雨よけ。
グリーンカーテンも綺麗に手入れが行き届いているのが、素人の私でも良く分かるほどに剪定されている。
私は昔ながらの雰囲気が大好きで外からもコーヒーの良い香りが漂う。

ドアを開けるとカランカラ～ンっとベルの音。
今度、一人でゆっくり来ようと誓って店内を見渡す。
(このお店のコーヒーをゆっくり味わいたいわ)

「あっ！いたいた！
　おまたせ～」

どうやら先客が居たらしい。
視線を辿ると、爽やかな青年が一人立ち上がった。
その先客に姉の気がいったのに気が付き、私はダッシュでお店を出るーーーーーーーーー！！