サプライズは素直に受け取って。
姉からの強引な提案から数日、あの日の会話が何もなかったかの様な普段通りの日常に約束の事を忘れていた。

ドンドンドンドン…騒音が響く……なに!?
ドンドンドンドンドン…騒音が続く…何事!?
ガチャンと自室のドアが開く音がして、その先を見る・・・

「四季!起きて!!
 今日の約束忘れてないよね?
 早く起きて支度して!
 そろそろ出発の時間!!」

「お姉ちゃん?
 なに?
 ごめん。
 寝てた。。。
 今起きる。。。」

やや、鬼の形相の姉に肩をすくめて布団に顔を隠した。
(あ~あ、やっちゃったよ。)

時間というのは待ってくれないもので…嫌々と思っていもその日はやってくるらしい。
ノロノロと温かい布団から出ると冬の冷たい空気に寂しさを感じる。

(はあ。十中八九、相手の方、お姉ちゃんの事が好きなんだろな。。。
残りのパーセントにかけろって?
無理、絶対!ムリ!!)

嫌々ながらも支度を済ませ、姉に見つからないように玄関を出ようとしたところ…
「どこ行くのよ?」
・・・。ばれました。
< 14 / 219 >

この作品をシェア

pagetop