サプライズは素直に受け取って。
彼女の肩がビクッと動き、ギシギシと顔をこちらに抜けた。その刹那ーーーーー

「うっわあ~」

彼女は思いっきり僕の腕を振り払いまた、駆け出す。

(僕は追い駆けっこは得意なんだって!)
もう一度、彼女の腕を掴む。

「待ってよ!!
 四季ちゃん、逃げないで。
 君とちゃんと話がしたい。
 先週もだけど何で逃げちゃうの?」
 
やはり、彼女は追い駆けっこは得意で無いらしく、直ぐに追い付き"はぁはぁはぁ"と息切れをしている四季ちゃんに未開封のミネラルウォーターを差し出す。
 
「大丈夫?」

一瞬、躊躇ったが素直に受け取ってくれて安堵した。
「………………ありがとう、ございます。」

「うん。とにかく、話そう。
 どこでも良いかな?
 リクエストある?」

例え、リクエストがあっても行く場所は決まっているけど。
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