サプライズは素直に受け取って。
気持ちをセーブせずに彼女を自分の胸にしまいこむ。
このぬくもりを知ってしまってから更に手放すなんて出来なくなった。

「わあーーーー!!
 え~なに?どうしたの!?
 大丈夫なの?」

「ん。」

「ベッドから落ちたの?
 寝ぼけて?寝相悪くないのにね?」

"本当にどうしたの?"と心配そうな、ただ今この状況に少し困惑したような表情へと移り変わる。
彼女の職場が僕のテリトリー内で心底安心している。
何故なら強力な強烈な協力者を何人もいる所だから。

僕の彼女が君だと知った途端、僕の両親は大いに喜んだ。
普段から口数の少ない父は「おめでとう。」とだけの言葉だったが、その一言でじゅうぶん喜びが伝わった。
母はと言うと…写真の件もあったので気付いていたとは思うが「玲央って見る目あったのね。」と揶揄うように、しかしほっとする様に目から涙を流しながら言われ…この二人に孫を会わせてあげようと誓った。
もちろん、直ぐに挨拶も済ませ完全に外堀は埋まっているわけだ。
当の本人は知ってか知らずかポワンとしているが。。。
< 212 / 219 >

この作品をシェア

pagetop