サプライズは素直に受け取って。

『ねえ?お願いがあるの。
 四季にしか頼めない事。
 四季がまだ結婚式を挙げないなら、まずは私のバージンロードを一緒に歩いて欲しいの。
 パパとママもきっと喜ぶと思う。
 ううん。四季と歩いて欲しいと思ってる。
 私とバージンロードを歩くのは四季しかいないってずっと思ってたのよ。
 だから、四季と玲央くんが良ければお願いします。
 それに、四季はいつ挙げられるか分からないでしょ?
 お腹に赤ちゃんがいるんだし。』




一生に一度の最高の舞台をゆっくり家族四人で歩もう。
姉が世界一の新婦さんになるための手助けを二人力合わせて隣を歩もう。



私と姉の事を自分の事以上に考えてくれている優しい彼にもう一度「ありがとう」と言って彼に軽く触れるキスをして私のバスタイムはお開きとなった。
今まで観た、どのラブストーリーのエンドより素敵な締めくくりだと思う。



顔を赤らめた彼にもう一度近づき、耳元で囁く。
私からの最大級のサプライズをあなたに。





















「赤ちゃん、女の子みたい。」









更に真っ赤になった彼の顔を愛おしく見つめていると…彼は真剣な表情になり「名前は決まってるんだ。」と予想外の言葉に私は涙目になりながらも笑顔で彼を見つめる。









彼の両手が私の頬を包み耳元で赤ちゃんの名前を囁かれ、ニコッと微笑むとキスをされた。

















誓いのキスは何度目だって心地いい。












end
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