サプライズは素直に受け取って。
(はぁ~。それにしても!どこにいるのよ!私の王子様~何て言ったら引かれるよね。)
イルミネーションとは正反対の私の心に突っ込みを入れて、そろそろ帰路に着こうと思う。
あまり、暗い顔をして帰宅なんてして姉に見つかって不安にさせたくない。
私が姉にコンプレックスを抱いているなんて思いもしないだろうから。
帰宅して、玄関の三和土を見て姉の靴が目に入り驚いた。
現在、平日の20時になろうとしているところ。
姉がこんなに早く帰宅することは殆どないので先ほどの気持ちがまだ残っている状態で会うなんて…暗い事を考えていたなんて…ばれないように細心の注意を。
「ただいま~。
お姉ちゃんが私より早く家にいるなんて、珍しいね!
今日は残業なかったの?」
よし!
平常心…平常心…
気持ちを切り替え、普段通りに姉に帰宅を知らせる事に成功した。
「四季、お帰り。
今日はノー残業デーなの。
たまには定時に帰るのもいいね!
普段観れないテレビもオンエアで楽しめる。」