サプライズは素直に受け取って。
私は何も言えず、ただ呆然と彼の出方を見守る。

「四季ちゃん、さっきはごめんなさい。
 インターフォンで焦って色々と暴露してしまったけどあの話は嘘じゃないです。
 四季ちゃんに嫌われる事が僕にとっては一番辛い事です。
 だから、どうか僕の気持ちを信じて欲しい。」

「・・・。」

めちゃくちゃ恥ずかしくて、ここではちょっと…私のチキンハートには無理だと思い、"もういいよ"の気持ちを込めて彼に近付き、彼のコートの裾を掴んだ。
ここまで来たら、もう許すと言うか…あの出来事で私の気持ちも確認が取れたというか。
まだ、何も言えないけど。。。

「四季ちゃん?
 許してくれるの?」

コクンと一度だけ頷き、裾を掴む手を少しだけ力を強め、イルミネーションに目を向ける。
別に付き合っている訳ではない。
彼が待ち合わせに遅刻したり、約束を破った訳でもない。
現実に向き合えば私は怒れる立場ではないのだから……。
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