サプライズは素直に受け取って。

手洗いとうがいをし、自室に荷物を置いたら軽く着替えをした後にリビングで向かうと、リビングでテレビを見る姉と目が合う。
先に食べずに私を待ってくれている優しい姉。

「ところで、四季のクリスマスの予定は?」

「えっ。特にないよ。
 彼氏はいないし、友だちは彼氏いるから。」

そう。以前付き合っていた方とはずいぶん前にお別れした。
付き合ってたといえるのか、不明だけど。
何故なら三日間だけの付き合いだったから。 
どちらと言うと彼氏彼女の関係だったのかさえも疑わしい。
何度同じ経験しても何度だって同じように傷付く私の心は全く成長を見せてはくれない。


「そっか。
 ねぇ?前に付き合ってた人と別れてからずいぶん経つわよね?
 まだ恋愛はお休みする感じなの?」

「う~ん。
 お休み中って訳ではないよ。
 どこかにいい人いないかなあ~って毎日考えるもん。」

え?
なに?
変なの…
今までの姉だったら、逆の事を言っていたのに。
『四季にはまだ恋愛事は早いでしょ』って。
姉からの突然の恋愛ネタにどぎまぎする。

「ならさ!
 四季ちゃんが良ければ紹介したい人がいるんだけどどうかな?
 まだ次の恋愛はしたくない感じじゃないなら、会うだけ会ってみたら?
 それで断るなりなんなりって考えたらどうかな?」
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