2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
私……
今、樹の腕の中にいるんだ……
樹さんの体温を直に感じて、お風呂でほてった体がさらに熱くなった。


「お前がリビングに入ってきた時、すごくドキドキした。ものすごく可愛くて……」


「う、嘘だよ。沙也加さんや周りのモデルさん達をずっと見てきた樹なら、私なんか全然見劣りするでしょ。このパジャマだって、樹と一緒だからって、無理して買ったけど、あんまり似合ってないし。私1人が張り切り過ぎてバカみたい」


似合ってるとおだてられ、調子に乗って買ったパジャマを着てる自分が急に恥ずかしくなった。


「柚葉は可愛い。世界で1番だ。誰よりも可愛い。このパジャマも買ったんだな。すごく似合ってる」


そんなこと、本当に思ってくれてるの?
それは嘘偽りのない本心なの?


私を離さず、ずっと抱きしめたままの樹。
もうダメだ……心臓が爆発しちゃう。


「樹……。やっぱりこんなの良くないよ」


その言葉で、樹はすぐに私から離れた。


「俺、どうかしてた、悪かった」


樹は、私の顔を見ることなく、足早にバスルームに行ってしまった。
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