2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
お店の前について中に入ると、とても洗練された一流の雰囲気を感じて…一気に緊張した。


『いらっしゃいませ、樹君。アメリカはどうだった?』


話しかけて来たこの人がオーナーさんかな?


『よろしくお願いします。はい、何とか頑張ってました』


『柚葉。こちら、オーナーの原田さん』


『…初めまして。間宮です』


『とても可愛いらしい方ですね。樹君の…大切な人だと伺っていますよ』


『あ…そんな…』


何て言えばいいのか…


大切な人だなんて…


すごく素敵な嬉しい言葉だけど…


40代と思うそのオーナーさんは、とても優しい笑顔でテーブルに案内してくれた。


とりあえず席に着いて、樹がお店の方にオーダーしてくれた。


コース料理とワイン。


『緊張しなくていい。オーナーもあんな感じで気楽に対応してくれる』


『うん、そうだね。ちょっと…安心した』
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