2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~【リニューアル版】
今、私は、自分らしく生きれてる。
樹とユリアと、周りにいてくれる全ての人に感謝しながら。


その時、スマートフォンが鳴った。
樹から?


「どうしたの? 何かあった?」


「柚葉。今夜はお前を抱きたい。俺の側にいてくれ。ずっとずっと……」


どうしたんだろ、そんなこと言われたら恥ずかしいけど……
柊君に会って、何かを感じたのかな……
樹は、いつまで経っても強引でドキドキさせる人だ。


「うん、私も樹とずっと一緒にいたい。ねえ、樹。今だけじゃなく、私がおばあちゃんになっても一緒にいてくれる?」


「いいのか? お前がおばあちゃんになる時には、俺もおじいちゃんなんだぞ。俺は……いつまでも柚葉を抱きしめていたい」


「私は、樹がおじいちゃんになっても好き。絶対気持ちは変わらないよ。でも……私がおばあちゃんになったら、樹に抱きしめてもらえないかも」


「そんなわけない。離してって言われても離さない。俺にはお前しかいないから。死ぬまで……最後の時まで俺には柚葉1人だけだ。お前だけを愛してる」


どうしたのかな……
さっきから私達変だよ。
なんだか涙が出てきた……


「私も、樹を……樹だけを愛してる」


「ああ……。ありがとう、柚葉。じゃあ、今夜」
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