Galaxy☆Quintet 〜優等生女子がバンドを始めた話〜【連載中】
だからこれまで機会に恵まれなかった私にとって、今の状況は新たな一歩を踏み出すチャンスとも言えよう。


「ちなみに何か楽器って弾ける?」
「ピアノは習っているので自信があります」
「ならちょうどいいじゃない」


猫耳帽子のお姉さんが視線の先を追うと、四人の後ろの方にキーボードが置かれていることに気付かされた。
そういえばこの人達の演奏にあれは使われていなかったなぁ。
不思議に思っていると、


「お前らさぁ、そろそろキーボード入れてやるのもアリなんじゃねーの?」


というツンツン頭のお兄さんの言葉で納得がいく。
今の流れで察しがついたけど、つまり私をキーボードのポジションに勧誘してくれているというわけか。
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