Galaxy☆Quintet 〜優等生女子がバンドを始めた話〜【連載中】
「だってさ。良かったな、お前らー」


ツンツン頭のお兄さんはそう言って、向こうの四人に視線をやる。
四人は少し困惑しているようだったけど、そのうち褒めてもらえたことを実感して、どこか照れ臭そうに笑いだした。
その笑顔には薄っすらとあどけなさが残っていて、やっぱり同い年くらいの男の子なんだなと思う。
私が仲良さそうな四人の姿を眺めていると、不意に猫耳帽子のお姉さんが訊ねてきた。


「キミ、こういうの興味あるの?」
「はい!」


たまに音楽番組でバンドグループのプロモーションビデオとかを見掛ける度に、面白そうだなぁって羨ましく思っていた。
だけど私の学校には当然の如く軽音部が無くて、同じ音楽とは言え吹奏楽部だと全く別物になってしまう。
そうでなくても既にピアノを習っている私にとって、部活に入ることは学業の妨げになるとか言ってお父さんが許してくれなかっただろうけど。
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