君に伝えたかったこと
原稿を書き始めると机の上の携帯が鳴る。

「あっ大志です。今電話いいですか?」

「おう、大丈夫だよ。どうした」

「実はオレの知り合いが編集者を探してるんですよ。それでもし芳樹さんのスケジュールが空いていたら、紹介したいなぁと」

「へぇ、お前が仕事の話を持ってくるなんて初めてじゃないか?」


「そうっすか? なんかインタビュー記事とか、編集作業とかみたいなんスけど」

「つまりは全部ってことだろ? 来週なら空いてるけど」

「おお、じゃあ来週でアポ取っておくっス」

大志からの電話を切ると椅子の上で大きく背伸びをする。

(がんばって仕事してりゃぁ、そのうち、何か変わるかもな・・・)


その変化が、すぐ近くまでやってきていた


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